2020年1月29日(水)
スウェーデン カロリンスカ研究所(ノーベル生理学医学賞受賞者選考委員会)
スウェーデンの専門誌『スカンジナビアン・ジャーナル・オヴ・メディスン・アンド・サイエンス・イン・スポーツ』の論文によると、カロリンスカ研究所のアンダース.アールボム、
バーマン.ファラマンド研究チームが、約30万人を12年間調査研究したところ
同じ性別、年令、社会、経済的地位で
ゴルフをする人は、しない人と比べ40%死亡率が低いという結果が出た。
そのことは、5年間寿命が長いことに相当する。
国立長寿医療研究センター(愛知県大府市)が
「ウィズ・エイジングゴルフ協議会」東京大学、杏林大学との共同研究を行い
2018年3月23日、ジャパンゴルフフェアにて
ゴルフが、高齢者の認知機能を向上させる効果があるという研究結果を発表した。
対象:65才以上ゴルフ未経験者 グループ①53名 グループ②53名
期間:6ケ月間
① 週に1回のゴルフレッスンを受講 90分打球練習&120分コースプレー
② 週に1回の健康教室
6ケ月後に記憶力テストを行ったところ
① 単語記憶テスト6・8%成績UP 文章筋書き記憶テスト11・2%成績UPした
② 成績変化無しだった
■ アルツハイマー型認知症(認知症の6割)予防法
① 適度な運動(GOLF18H 70Kg男性 1000キロカロリー)
② 頭を使う活動
③ 人との交流
■ コグニサイズ
コグ二サイズとは、コグニション(認知)とエクササイズを組み合わせた造語
例:両手にコーヒーカップを持ち、こぼさないで階段を昇り降りする
国立長寿医療研究センターは、自治体などとの研究により
MCI(認知症ではないが正常とも言えない状態)の段階で「コグニサイズ」を行うと
認知症機能の低下を抑制できることを明らかにした
ゴルフは、脈拍数が上がる運動(早歩き)と、認知課題(複雑な計算)を
同時に行うスポーツで、コグニサイズのひとつ
ゴルフをしている中高年は認知症になりにくいと考えられる
レオナルド・ダビンチのドローイング
緑色:共焦点レーザー顕微鏡で見た、小脳のプルキンエ細胞
金色:STED顕微鏡で見たシナプス(神経細胞) 記憶のカギを握るスパイン(とげ)
左:MRI(磁気共鳴画像法)を用いた拡散テンソル画像法で見た、脳の神経線維の束
右:fMRI(機能的磁気共鳴画像法)を用いわかった、活発に働く脳の領域(プロとの違い)
■ コースマネージメント 『長期記憶』を思い出す
海馬が覚えるべきと判断したこと → 大脳皮質に送られ記憶
繰り返しシナプスに刺激を与えないと記憶は安定しないが(要復習)
扁桃体(へんとうたい・好き嫌いや感情を担う)の影響を受けた場合
好きなこと楽しいことは直ぐに記憶できる(嫌いな勉強はなかなか覚えられない)
渋野日向子選手の全英女子オープン
12番Par4 303Y → 253Y になった 首位のサラスと2打差
狙いは左目ピン方向だったがプッシュして右方向へ
① ティーからグリーンまでの距離・グリーンの形状 → Memoを見れば判る
② ドライバーの飛距離 記憶(データ)の形成・保存・再生(思い出す)作業が必要
③ 高低差・風向き・湿度 → 即座に情報整理できる
■ ゴルフスウィング 『手続き記憶』を思い出し再現
最初は大脳基底核(大ざっはな動きの調節・ドーパミン放出)が活躍する
大脳の指令 → 手足の筋肉・小脳に伝わる(エラー信号はプルキンエ細胞に送られる)
反復練習により、小脳は、大脳がイメージする理想の動きに調整しコピーしてくれる
「考えなくてもからだが動く」ように感じられるようになる
ゴルフスウィングが洗練されていくのは、プルキンエ細胞の働きのおかげ
成功した情報を記憶し、失敗した情報を外してくれている
■ スパイン (シナプスの情報を受け取る側の突起)
繰り返し学習することでスパインはだんだん大きくなる → 記憶が消滅しにくくなる
「上質の反復練習」こそが上達の秘訣
<認知症>
脳細胞の変性や減少により脳の活動が低下し
認知機能に障害が起き、日常生活・社会生活が困難になる状態
食べたものを思い出せないのは『もの忘れ』
食べたこと自体を忘れるのは『認知症』
<認知症の60%を占めるアルツハイマー型認知症>
「もの忘れ」? *長谷川式スケール検査・MRI画像で確認できる
発症のメカニズム:脳内のβアミロイド(たんぱく質のゴミ)が
シナプス(神経のつなぎ目)を攻撃し、情報伝達を妨害
老人斑(活性酸素による色素沈着)ができ、神経細胞のタウたんぱく質が絡み合い
神経細胞が変性 結果 → 脳全体の萎縮発症
<脳細胞を減らさない 増やす方法>
バランスの良い食事(脳が働くための栄養補給)*魚 鶏肉 野菜 果物 木の実 糖要注意!
良い睡眠(眠っているときも脳は情報整理してくれる)
適度な運動 = 脳を使う → 脳が活発に働く → 脳細胞が増える(マウスの実験結果)
社交 = 脳を使う(見る・聴く・話す)笑うことでしあわせホルモン分泌
危険因子:喫煙 アルコールと糖のとり過ぎ
写真 『脳と心』池谷裕二著
東京都健康長寿医療センター研究所・東京大学・米国ミシガン大学共同研究
無作為で選んだ日本の高齢者6000人の生活状況を20年間追跡調査したところ
男性の健康寿命は、喫煙の有無に大きく左右され
『タバコは万病のもと』である事が明らかになった。
また『団体・グループへの参加の有無』も健康寿命との関係が深く
自治会・趣味・スポーツ・ボランティアなどに参加し活動している男性は
そうでない人と比較して健康で長生きしていることが明らかになった。
★ 大村智(北里大学特別栄誉教授)84才
2015年ノーベル生理学医学賞受賞 感染症に有効な治療薬 イベルメクチンの開発の業績
1973年(1974年)川奈ホテル&ゴルフ場で採取された土(放線菌)から
動物のフィラリア(蚊を介し)などの線虫駆除
ヒトの疥癬の薬、イベルメクチンが開発された。
米国メルク社との共同開発で改良された新薬、イベルメクチンは、
患者の2割が失明するといわれる病気、オンコセルカ症(ぶゆを介し)の特効薬
大量の無償提供により、アフリカ中南米の患者、年間約2億人が
病気の治療・予防の恩恵を受けている。
ゴルフは、米国から帰ってから本格的に始め
5年でHc.5(60才前後で)になった。
■ウィリアム・キャンベル(米ドリュー大学名誉研究フェロー・メルク社研究者)
川奈の抗寄生虫活性物質が、家畜の寄生虫に劇的な効果有と発見
化学構造を変え、寄生虫に効くイベルメクチンを開発
■ト・ユウユウ(中国中医科学院終身研究員兼主席研究員)
漢方薬『クソニンジン』マラリアに効くことを発見
中国人初の自然科学系ノーベル賞受賞者
<プロフィール>
1935年7月12日山梨県韮崎市生まれ(82才)
県立韮崎高校 山梨大学学芸学部自然科学科卒(現・教育学部)
農家の5人兄弟の2番目
高校ではスキー部・卓球部の主将
都立夜間高校の教師から研究者に転向
2007年、私費5億円を投じ韮崎大村美術館を建設
趣味はゴルフ(シングルH.C.)
★ 本庶 佑(京都大学特別教授)77才
2018年度ノーベル医学生理学賞
免疫を制御するタンパク質の発見 がんの新治療薬『オプジーボ』の開発
平成4年(1992年)マウスを使った実験で
がん細胞への免疫を抑えるタンバク質『PD-1』を発見する
8年かけてその機能を特定し、新薬開発を実現した
■ジェームス・アリソン
テキサス大学教授
本庶先生のポリシー
『一番大事なことは、自分が何が知りたいか、いつも意識していること
そこに自分のエネルギーをなるべく向けるべきであって
何ができるかということに逃げない。』
『教科書に書いてあることを信じるな』
『6つのC』
Curiosity 好奇心を大切に
Courage 勇気をもって
Challenge 困難な問題に挑戦し
Confidence 全精力を集中させ
Concentration あきらめずに継続することで
Continnuation 時代を変革させるような研究を発信できる
*NHK番組より
プロフィール
1942年京都市生まれ山口県で育つ
1966年京都大学医学部卒業
1975年京都大学医学博士号取得
1979年大阪大学医学部教授に就任
2017年京都大学高等研究院特別教授
2018年ノーベル医学生理学賞受賞
好きな言葉『渾沌』(こんとん)
趣味 ワイン&ゴルフ(HC.13 エイジシュート達成が目標)
京都ゴルフ倶楽部ジュニア会員も文武両道がんばります☆
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